この病気のエピソード
自分でしこりを見つける2年半前(2016年12月)、一度乳がん検診を受けていました。マンモとエコー、触診です。異常なしでした。2年後にまた検診を受けるように言われていましたが、その2年後にあたる頃、咳のし過ぎで肋骨を骨折し乳がん検診を受けるタイミングを逃していました。そしてその5ヶ月後(2019年4月末)に就寝前になんとなく両方の乳房がチクチクっとしました。両方のおっぱいに電気が走ったような感じです。ベッドに横になってから触ってみると左胸の上部外側にコリッとしたしこりがありました。しこりが手に触れて一瞬の静寂の後、掌に汗がじわーと出てきたのを覚えています。すぐに寝床から起き出してクリニックに検査の予約を入れようとパソコンを開きました。その日はゴールデンウィークの初日でしたが、幸いなことに私のクリニックは産科もあるため、連休の合間に1日だけ開いており、そこで診ていただくことができました。診察していただくのは、子供3人を取り上げていただいた信頼おける医師です。エコーと触診でしこりがあるのが確認できました。触診の時、普段は落ち着いた雰囲気の医師が、「あるね。。。うん、ある。。」と、緊張気味に呟いたのです。おそらく癌だろうと思われたのだと思います。そこで全ての結果がわかったわけではありませんが、心を固めていかなければいけないその過程で、信頼できる医師にすぐに診て頂けたことは大変ありがたかったです。その後再度来院し、マンモ撮影し、紹介状をいただいて治療を受ける市の大きな病院へ行くことになるわけですが、普段は余計なことは言わない、口数少なめの医師が最後にこちらをみて、「大丈夫?」と尋ねてくれたこと、その時の優しい眼差しが今でも心に残っています。
抗がん剤治療を開始した頃、親不知の周りが炎症を起こし、歯科で治療してもらいました。また、親不知の炎症が治った後には、口内にかびが生えてしまいました。抗菌薬入りのうがい薬を処方していただき、治りました。その後は口腔ケア(食後すぐの歯磨きと頻回うがい)を徹底的に行い、再度トラブルもなく、乗り越えることができました。手術の後、残っている抗がん剤治療を再開するに当たって、また炎症が起きると辛いので、親知らずの抜歯手術を行いました。その後、残っていた抗がん剤パクリタキセルを再開し、ゼローダ8クール行い、最後に放射線治療をしました。放射線治療終了から1ヶ月半後、頻度の高い不整脈(心室性期外収縮とのことです)を根治治療するため、心臓のカテーテル手術を受けました。2023年12月術後4年検査クリアしました。2024年2月現在、経過観察中です。