患者さんとの関係
本人
病歴・治療歴
2013年06月:飲食の際に食べ物が食道につかえる自覚症状を感じ、以前から盲腸手術や大腸ポリープ切除等でお世話になってきた小樽協会病院に17日の初診予約を取り、19日に内視鏡とエコー検査を受診した。この頃を境にして、全身に蕁麻疹様の皮膚炎症を呈し始め、13日に市内の皮膚科で受診し、抗ヒスタミンのメキタミンとジルテックが処方された。
2013年06月:検査5日後の24日に食道癌と判定され、その場で紹介状を得て、同日中に札幌市白石区の恵佑会第二病院内科に出向き、入院の手続きをした。
2013年07月:3日に恵佑会第二病院の内科に入院。その後の一週間程の間に約20項目の諸検査を受けた。
2013年07月:検査の結果、既に複数のリンパ節へ転移があり、転移の一部は気管と大動脈と食道に囲まれた部分にもあり、その状態では手術出来ないとされた。そのため、抗癌剤投与によって転移部分の縮小を試み、その結果を待って手術の可否を判断すると説明された。
2013年07月:入院後も蕁麻疹による発疹症状は続き、主治医から抗ヒスタミン剤としてザイザル錠への変更を薦められ、服用してみると発疹やかゆみに対して前剤よりも確かな効き目があり、以後、同剤の処方を受けた。
2013年07月:17日から、FP療法の第1クールとして、5-FUとシスプラチンの2剤を主にした抗癌剤投与が開始された。投与開始から5日目辺りから、体調不良と食欲不振が顕著となり、約1週間後に何とか回復した。
2013年08月:13日から、FP療法の第2クールとして、前回と同一処方による抗癌剤投与が開始された。前回より早く、3日目辺りから食欲不振が始まり、前回同様に約1週間続いた。この間、相部屋の見舞客の話し声等に対して以前に増して敏感になり、来客に対して配慮を願ったところ逆ギレされるという想定外の事態があったりした。その経験から、手術を受ける入院に際しては、別途費用が掛かっても個室で予後を図ることにした。
2013年08月:29日までのCTや内視鏡等の検査結果から、同日、手術実施可能と判定された。
2013年09月:2日に恵佑会第二病院の内科を一時退院した。
2013年09月:10日、手術に備えて恵佑会札幌病院の外科に再入院した。この日以降、個室を手配し、手術やその予後に集中出来る体制をとった。
2013年09月:14日、これまでの諸検査の結果から総合的に手術可能と判定されたことを受け、家族同席の上、手術予定日を9月18日とすることと、術式について主治医から詳細な説明があった。
2013年09月:18日、予定通りに手術実施。術式は『食道全摘・胃管再建・リンパ節郭清』。手術後の9日間はICUで過ごし、その後は予約した『個室』で予後の安静を図った。主治医に問うと、状況は『Ⅲ期』だったと知らされた。
2013年09月:手術以降、左首すじに中心静脈点滴針挿入、背中には鎮痛剤点滴針挿入、胃部には腸瘻チューブ挿入と身体の到るところ管だらけの重装備。
2013年09月:29日、背中の鎮痛剤点滴針を除去。以後は鎮痛剤を服用。
2013年10月:1日、中心静脈点滴針除去。最後に残った腸瘻の取り扱い説明において、退院後も家庭内において自分で取り扱い継続と知り落胆す。同時に、軽い職種ながら手術前まで勤務していた仕事は退職せざるを得ないと判断し、自ら退職願いを雇用先へ申し出て了承された。
2013年10月:17日、一時退院。月末に外来で諸検査を実施。
2013年11月:6日、術後の抗癌剤投与のため、恵佑会札幌病院に再入院。
2013年11月:8日、TPF療法の第1クールとして、ドセタキセル、シスプラチン、5-FUの3剤を主にした手術後抗癌剤投与療法を開始。
2013年11月:12日、上記の第1クールが終了。
2013年11月:13日午前、強い吐き気が残るものの、通常の入退院日程に従って一時退院。
2013年11月:13日に帰宅後、14日の夕方まで強い吐き気が続き、在宅では対処不能の状態になり、夕方の閉院間近に電話で了解を得て、惠祐会札幌病院に緊急再入院した。
2013年11月:29日、喉の詰まり激しく、初のブジー処置を受けた。
2013年12月:2日、水一滴通さぬ喉詰まり症状で、二度目のブジー処置を受けた。
2013年12月:その後、体力の低下が余りにも激しく、手術後のTPF療法による抗癌剤投与の第2クールは、再発防止の観点から患者の立場で懇願するも、主治医の判断でドクターストップとなった。
2013年12月:4日、容態安定と判定されて退院。次回以降の外科の外来検査に合わせて、鼻腔内に癌化の恐れある部分を経過観察するため耳鼻科も受診する様に指示された。
2013年12月:31日以来、連日、水の一滴も喉を通さぬ症状続いた。
2014年01月:2日、病院は正月休業なれど、電話で緊急ブジー処置を依頼し、午後に処置を受けた。
2014年01月:6日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2014年01月:9日、2日のブジーは仮処置だったということで、この日再度ブジー処置を受けた。
2014年02月:1日、1ヶ月振りに水の一滴も通さぬ症状となり、仮のブジー処置を受けた。
2014年02月:6日、またも水も飲めない症状になり、ブジー処置を受けた。
2014年03月:13日、血液検査、上部内視鏡検査、エコー検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。この日、腹部に差し込まれていた経腸栄養チューブ(腸瘻チューブ)を抜いてもらい、これまで色々な目的で身体のあちこちに差し込まれていたチューブから全面的に開放され、入浴等が楽に行えるようになって生活の質が改善された。
2014年03月:25日、これまでは細目だったブジー処置を、この日は本格的な17ミリ径を実施した。(補記:このときのブジー処置以後、喉の詰まりを生ずること無く過ごしてきている。)
2014年05月:8日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2014年07月:3日、血液検査、エコー検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2014年09月:この月の18日に、手術後1年を経過した。
2014年10月:2日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
01月15日、血液検査、エコー検査、上部内視鏡検査、鼻腔内検査を行い、喉に2カ所腫瘍が発生してることが確認された。この日の診察後、手術から退院後まで担当だった主治医が転勤予定と聞かされ、ショックだった。
2015年01月:29日、新たな担当医から電話あり、15日に確認した腫瘍は良性で心配なしとのことで安堵した。
2015年03月:9日、血液検査、CT検査、上部内視鏡検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。この辺りでも、時々蕁麻疹様の発疹や痒みが生じるので、掛かりつけの皮膚科医院で抗ヒスタミン剤の処方を受けた。しかし、次第に痒みの症状も不定期的になり、体質が改善されつつある様に感じられ始めた。
2015年07月:13日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2015年09月:この月の18日にて、手術後2年を経過した。
2015年11月:16日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2015年12月:24日、上部内視鏡検査を行い、異常なし。
2016年07月:28日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2016年03月:24日、血液検査、CT検査、鼻腔内検査を行い、全て異常なし。
2016年09月:この月の18日にて、手術後3年を経過したことになる。
2017年01月:19日、血液検査、CT検査、胃内視鏡検査、鼻腔内検査を実施。CT検査で左肺上部に小さいながら影があり、主治医は癌等の悪性のものではなく、炎症の可能性が高いと思われると診断。念のため、4月に再度CT検査をすることになった。
2017年04月:27日、血液検査、CT造影剤検査、鼻腔内検査を実施。CT検査で左肺上部の影は消えた。しかし、右肺中段部に薄い影ながら新たな小円形の影が発生し、放射線科医と外科主治医の両医師共に肺癌の可能性も否定できないとの診断所見だった。確認のため、2ヶ月後にCT検査をする予定となった。
2017年06月:26日、血液検査、CT検査を実施。CT画像で右肺中段部の影は薄くなり縮小の傾向も見られ、悪性のものではなく炎症の可能性との診断であった。ただし、念のため、2ヶ月後の8月に再度CT検査をすることになった。
2017年08月:28日、血液検査、CT検査を実施。6月のCT画像で右肺中段部に見られた影は6月時点と変化無く、ほぼ、何らかの原因による炎症と診断され、今のところ心配なしと言い添えられた。ただし、完全に不安が消えた訳でないので、何も無ければ次回は4ヶ月後となるところを、早めて3ヶ月後の11月27日にCT検査をする予約がされた。更に、その後も3ヶ月後の2月26日に1年間隔で予定されている胃内視鏡検査も予約された。この先のそれぞれの検査でどの様な結果となるのか予断は許されないものの、検査予定の道標が示されたことで、その分だけでも心理的には心を落ち着けることが出来たと感じている。
2017年09月:18日、4年前のこの日に食道癌の手術を受けた。5年生存率を語るには、この先まだ1年ある。
治療を受けた病院
恵佑会第二病院、恵佑会札幌病院
【関連のエピソード】
恵佑会第二病院は手術前の各種検査と事前抗がん剤治療のため入院。
恵佑会札幌病院は食道再建手術と術後抗がん剤治療のため入院。
なお、恵佑会病院へは内視鏡検査で食道癌を確認した北海道事業協会小樽病院(小樽協会病院)からの紹介によります。